どどど

だっしゅつ

『君たちはどう生きるか』

 

 

 映画みた、もういっかいみたい、本読んどこっかな、で、読んだ。

 

 ひとりの大人が、子どもに、伝えたいことを伝えきるためにできうるかぎりのことをした、物語だ、と思った。

 なんだって網羅はできない、取りこぼすものがあるけれど、それでも担った分はすべてやりきる、この一冊に込める、という迫力。

 読むのきついな…体力が、頭の筋力みたいなのが要る…と思った。だから漫画もでてるのかな。

 

 今日読んでしまいたかったから、正直、ナナメ読みしたところもある。全部飲み込めたとはとても言えない。とはいえ、他のを本格的に読みはじめたら、もう読まないだろうし、何日もまたいでしまうのも嫌だった。

 内容どうこう、物語どうこう、は、まだ全然なんというか咀嚼できてない。この本の書かれた時代とか全体でなんとか伝えようとしてることとか、そういう「本のまわりのこと」は、かろうじて少し腹に落ちた。

 なんでこれを映画の題材にしようとしたんだろう、って思ってたのも、あくまで感覚だけど、そうかー、となった。

 

 読んでいる最中の自分と、映画「君たちはどう生きるか」のワンシーンとがふいに重なるときがあって、「あっ」と思った。

 

 で、今、映画を思い返して、この本を読んでからの主人公の様子に納得がいった。あそこまで体現できるのは、実際であればものすごいことだと感じるけど。

 

 ここのところ、人間の強さと弱さについて、いったりきたりしてる。弱いって知らなかった、知らずにいられたころを懐かしく感じる。

 テレビでやってる世界陸上をみても思うし、アニメで戦うキャラクターたちをみても思う。さいきん読んだ本の登場人物、たとえば『破局』の主人公のことも。

 弱いって知ってから、どうやって強くいられるか。これが、今のわたしが日々向き合っていくべき問いなのかも。生きていくために。と思った。

 

 うわ〜、たぶん全然それでも、まだまだなんですけど、なんというか、その、今捉えきれてる部分がうすっぺらい感じがする…。